かつて驚異のV9を達成した読売巨人軍は、戦力的にバランスがとれていた。
野村克也・南海ホークス監督も、打線のバランスには配慮していた。
一番に俊足選手を配し、二番打者は進塁打や自ら得点圏に進める選手。
三番は長打力と四番の前にチャンスを作る。
四番打者は当然チームの中心選手。
五番は走者を返す。
また、当然長打力も必要。
六番も橋渡しの出来る選手が必要で、七番は「下位の四番」。
八番は上位に繋ぐ工夫の出来る選手。
野村克也監督の場合、指名打者制の下で采配したのは、南海ホークス時代の後半からと東北楽天ゴールデンイーグルス時代の数年間だけだった。