後世に伝え残したい記憶〜大相撲、豊山広光
『師匠(元大関・豊山)の記録を破りたい』
を口癖であった入門当初の長浜ではあるが、
十両２場所目に11勝4敗と十両優勝を飾る。
優勝という点では師匠に並んだ訳であるが、しかし、元大関・豊山は十両２場所目には全勝優勝で翌場所新入幕。
新入幕12勝3敗で敢闘賞を獲得すると、上位の壁に大きく跳ね返されることもなく、破竹の勢いで大関に昇進した。
長浜の場合、新入幕はならず、ここから苦労が始まる。
番付運も悪かった。
一場所早く初土俵を踏んだライバル・輪島は、この時期入幕。
順風満帆に出世し、横綱への道を歩むのに対して
長浜は、東十両２枚目で9勝6敗で入幕を見送られるなどその他、幾度となく入幕してもおかしくない成績をあげながら、なかなかこの地位を抜け出すことができなかった。
ここは、１場所で復帰すると長浜から師匠の四股名・豊山襲名へ向けて、一時期輝いた時期に遭遇するのである。
続
