後世に伝え残したい記憶〜プロ野球、江夏豊投手
稲尾和久、杉浦忠、ジョー・スタンカなどについてはまだ書き足りないが、稿を改めて――とさせて頂く。
優勝請負人・江夏豊。
優勝請負人と言われたのは、江夏豊投手の現役後半のことであるが、奪三振シーズン記録を作った快速球投手、阪神などで活躍したこの投手を取りあげてみたい。
前人未到の(あるいは空前絶後か…)400勝投手・金田正一、西鉄黄金時代の鉄人・稲尾和久投手と並ぶ日本プロ野球史が誇る投手が江夏豊であろう。
金田正一投手の通算400勝や稲尾和久投手の3年連続30勝も破られない記録と思うが、江夏豊投手のシーズン401奪三振記録も燦然と輝く金字塔であろう。
ドラフト制後入団した投手で200勝以上勝っているのは、現在のところわずか10人。
パシフィック・リーグ四天王と言われた鈴木啓示、山田久志、東尾修、村田兆治。
セントラル・リーグ御三家と言われた江夏豊、堀内恒夫、平松政次。
昭和50年代以降入団・活躍した北別府学、工藤公康、山本昌広。
江夏がドラフト1位で入団した頃の阪神打線は、かつてのダイナマイト打線と違い貧打線であった。
同じ時代に、ON砲を中心に強力打線を擁する巨人軍の投手として投球する堀内恒夫投手とは対称的であった。
続